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書評

人気漫画「宇宙兄弟」を題材にチーム作りを紐解く

本書「宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいく チームの話」は、タイトルにある通り、人気コミック「宇宙兄弟」の登場人物を参考にしながら、素晴らしいチーム・組織を作っていくには、リーダーがどのように振舞っていくべきかを解説する書籍である。

宇宙兄弟を知っている人しかわからないのでは、と懸念して読み進めたが、全くそんなことはなかった。
私自身、宇宙兄弟については全く知らないのだが、本書ではそういった人でも理解できるように、細かな解説付きで説明されている。もちろん宇宙兄弟好きには、それぞれの登場人物の人となりが分かっている分、より分かりやすく頭に入ってくるのだろう。改めて漫画の「宇宙兄弟」も読んでみたいと感じた。

本書ではリーダーのタイプ、チーム作りのフェーズを4つに分類し、チームのそれぞれの段階で成長を促すために何をすればいいのか、「リーダーのスタイル」別のアプローチと共に紹介している。
本書によれば、リーダーは以下の４つのタイプに分類されるという。
・ファシリテーター型：プロセス重視・メンバーを「押す」
・マエストロ型：成果重視・メンバーを「押す」
・ティーチャー型：プロセス重視・メンバーを「引っ張る」
・コンサルタント型：成果重視・メンバーを「引っ張る」

チェックシートがあるので、自分がどのスタイルのリーダーに当てはまるか確認をすることができるようになっている。自分のスタイルを把握することで、それぞれのフェーズにおいて、具体的にどう行動すべきかが把握できるようになっている。

自分のリーダーとしてのタイプを把握することで、リーダーとしての強み・弱みが分かり、チーム作りにおいてどういうことに気をつけるべきか、どういうところは自信を持って進めていいのかがはっきりする。

自分はチームに恵まれていない、と頭を抱える人も多いだろう。筆者によれば、実際にチーム化しやすい業態、しづらい業態というのも存在するようだ。
しかし、チーム作りのフェーズを読み解いて、各タイプごとの適切な振る舞いを意識することで、高い確率でチームは成長していく。
すぐに行動に移せる内容も多いので、早速自社のチーム作りに生かしていきたいと思う。