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書評

ビジネスの基本「ロジカルシンキング」を身に付けるためにはどうすればいいのか。

本書『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』は、人気ビジネス書「マンガでわかる」シリーズの一冊である。

著者は『0秒思考』や『速さは全てを解決する』等のベストセラーを出版した赤羽 雄二氏である。
赤羽氏はマッキンゼーに入社し、経営戦略の立案と実行支援、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード してきたビジネスマンである。

マッキンゼーといえば、世界一の頭脳集団を誇るコンサルティング会社として知られ、そこで働く人たちのロジカルさは群を抜いていると言われている。
ビジネスマンであれば、多くの方がその論理的思考を欲しているのではないだろうか。

そんなマッキンゼー出身の著者が書き著したのが本書であり、文字通りマッキンゼーが重要視している「ロジカルシンキング」を鍛えるための手法が紹介されている。

本書はマンガ形式でストーリーが始まり、それを活字形式で詳しく解説していく、という流れで話は進んでいく。
ストーリーとしては、上司からダメ社員の烙印を押されていた桃子が、ロジカルシンキングを身につけたことで仕事に対しての取り組みがどのように変わっていったのか、という内容になっている。
半分程度のページはマンガ形式なのでとっつき易く、活字で詳しい解説もあるのでしっかりと頭に入りやすい。

全体を読んだ感想としては、ロジカルシンキングに苦手意識がある人、若手ビジネスマンにはおすすめできる内容であると感じる。
逆にある程度ビジネス経験を積んで、さらに上のレベルのロジカルシンキングを求めるような人には少し物足りないかもしれない。

本書の中で紹介されているロジカルシンキングの手法としては、紙に自分の思考を書き出す手法や、マトリクスやロジックツリー、3C分析等比較的簡単で使いやすいフレームワークが多い。
「マッキンゼー式」と謳うには少しインパクトに欠けるように思われ、ある程度ビジネス経験を積んだ人間からすると既知の内容になってしまうと感じた。
ただ、社会人3年目程度までのビジネスマンであれば、新たな発見もあり、今後の思考法に大きく役立つのではないかと思う。

ロジカルシンキングはビジネスの基本であり、身に付けることで業界関わりなく、仕事の成果を早く大きく上げることができるものである。
ぜひ若手ビジネスマンは本書を読み、ビジネスマン最強の武器「ロジカルシンキング」を手にしてほしい。