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会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方

著者:大手町のランダムウォーカー
発刊:2020-03-28
カテゴリ会計
対象読者その他

書評

決算書の読み方入門書

ビジネスマンであれば企業の決算書を読むことがあるという人も多いのではないだろうか。
ただ決算書の細かい見方がわからないという声も多い。

ただ筆者が言うには決算書を読み解くことで、その企業の戦略が分析できるという。
本書は楽しく気軽に決算書を読めるように書かれた会計の超入門書である。

筆者はSNS上で、会計クイズを開催していることで有名な大手町ランダムウォーカー氏。Twitterのフォロワー数は75,000人以上(2021年2月現在)にも登り、多くのビジネスマンが会計知識を求めていることがわかる。

本書では貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書といった会計の基本である三つの決算書について解説している。

会計初心者向けに書かれているので会計・簿記知識は無くても理解できる。
学生でもわかるように書かれているため、就活生が企業分析をするために読むのもいいかもしれない。
逆に多少の前提知識があって深掘りしたい人には少し物足りない内容になってしまうため、会計の本当の基本を学びたい人にちょうどいい。

実際の企業のデータを元に、クイズ形式で紹介される内容もあり、頭を使いながら考えられるので、企業によってこんなに決算書が異なるのかと面白い発見が多い。
ユニクロやメルカリ、ニトリなど日本を代表する企業を例として、決算書から企業名を当てるクイズなどもあり、簡単なようで意外と頭を使う。各企業のビジネスモデルの解説なども丁寧なため、会計の考え方をしっかり理解することができる。

その企業がそんな儲け方していたのか、といった発見や、各業界の特性なども併せて説明があるので決算書からこういったことも分析できるのか、と単純な読み物としても面白い。

実際のビジネスの現場で活用するところまでは難しいと思うが、まずは会計・決算書に興味を持つための入門書としては大変読みやすく、非常に面白い一冊である。

章の構成

  • はじめに―決算書の魅力とは、「実利」と「謎解きの面白さ」である
  • introduction:決算書の全体像って?
  • 貸借対照表(B/S)ってどんなもの?
  • 損益計算書(P/L)ってどんなもの?
  • キャッシュ・フロー計算書(C/S)ってどんなもの?
  • B/S+P/Lの複合問題に挑め!
  • おわりに―会計クイズを支えてくださる方々、これから参加してくださる方々への御礼とともに

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