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雑談力が上がる話し方――30秒でうちとける会話のルール

著者:齋藤 孝
発刊:2010-04-09
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書評

「英会話には何万円もお金をかけるのに、なぜ日頃の会話を磨かない?」

雑談力とは何か、とふと考えてみた。要するにコミュニケーションが使えるレベルにあるのかどうかということだと思った。仕事でも学校でも人とうまく渡り合えればストレスは軽減されちょっとした困難なことでもそれなりにうまくいってしまう傾向があるように思っている。とにかく会社に入ってからも自分という存在をアピール、売りこむ行為が常々に必要らしい。面接に受かったんだからこれ以上競争などはしていたくないという気持ちもある一方売り込みを自然体で続けていければどれだけ人生や会社での生活が楽しく楽なものになって行くんだろうとどんよりと毎日考えているところにこんなビジネス文書と出会ってしまったのである。「雑談力が上がる話し方」と言うのがそのタイトル。

ビジネス以外の会話ばかりで自分のプライベートをたっぷりと晒す気は毛頭ないが、ガチガチの仕事トークばかりでは回りが付いて来てくれない。そういう場合に大変必要となってくるのがこの雑談力である。

著者の齋藤 孝さんは明治大学文学部教授で東京大学法学部を卒業なさったそうである。教授なんてスピーチのプロなんで本人様はそこまで会話について悩んだことなんてありはしないんではないか、コミュニケーションについて本気で頭を抱えて悩んだことなんてないんじゃあないのかと最初は疑ってかかってなかなか気になる部分はあっても購入までには至らずにいたのだったが。

「英会話には何万円もお金をかけるのに、なぜ日頃の会話を磨かない?」
この部分のフレーズが気になって気になって本当に仕方がなかったのである。というのも自分は英会話に300万円以上お金を費やしてしまったからなのである。


齋藤 孝さんがおっしゃっておられる会話力、雑談力というのはもっとシンプルで本当に気のきいた潤滑オイルみたいなさらっとした会話であった。

結局のところはさくっとした切っ掛けをなくしては人達とは繋がっていけないわけでして、ちょっとした一言やトークのお陰さまで誰誰とは話始めたりしていくわけである。

どういう会話フレーズがどんなシチュエーションで役に立つのかは本書をしっかりと読んでいけばかなり分かりやすく理解はできるのであるが一応目からうろこなこともある。

それに本書で書いてある内容は誰でもできることですし、何故そういうことが必要なのかということまで理由をちゃんとつけて理解者のように片方って下さっておられるので納得がいきやすいですし分かりやすいことこの上ないのである。

まあタイトルにビジネスコミュニケーション書と書かれているよりも、雑談と書いてある通りけっこう軽めに考えても悪くなくていかに心をストレッチできうるのか的な感じのことが多かったかと思う。

でも無理なことでもないレベルのことなんでこの齋藤先生の本を読んでいる過程で幾分余裕のある彼の考え方を自分に取り込む作業みたいに思ってもいいかもしれない。 とにかくちょっと大事な言ってくれたら分かるのにってことも書いてあるので一度お読み頂くのはどうかと思う次第である。

章の構成

  • 1章:トークや会話術とは違う、雑談の5つのルール
  • 2章:これで気まずくならない! 雑談の基本マナー
  • 3章:すぐにできる、雑談の鍛え方&ネタの仕入れ方
  • 4章:ビジネスに使える雑談力
  • 5章:人、マンガ、テレビ。あらゆる達人からテクを学ぼう

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