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入社1年目の教科書

著者:岩瀬 大輔
発刊:2011-05-20
カテゴリ自己啓発
対象読者新入社員

書評

入社1年目の新人ビジネスマンに向けて書かれた社会人入門書

社会人1年目のビジネスマンとして日々の業務に追われててんやわんやになっていないだろうか。
目の前の仕事にがむしゃらに取り組むことは大切だが、努力の方向性ややるべきことを間違えたらとんでもない方向にいってしまう。
何をするにも教科書があるように、これから社会に出ていく学生さんや入社1年目の新人ビジネスマンにとって必読となる指南書だ。
学校の勉強には教科書があるのに、ビジネスには教科書がないのはおかしいであろう。端的な言葉でまとめられた核心をついたビジネス入門書だ。

本書「入社1年目の教科書」は、全ての社会人1年生が読むべきビジネスマンとして身につけるべき原理・原則が余すところなく書かれている。
ビジネスマンとして当たり前のように出来なければいけないマナーに始まり、長い目で見た時に絶対にやっておくべき習慣など理由も丁寧に添えながら1項目ずつ読めるような形式で書かれているため、簡単に読めるはずである。
学生の延長として社会人の時間を過ごすのと、より効果的な働き方をしてプロとして結果を残すために準備をするのとでは得られる結果に大きな違いが出るのは当然である。
本書を上手く使って1つ1つの項目を実践的に落とし込んでいくべきである。

また、2年目以降のキャリアを進んでいるビジネスマンにとっても、自分が1つ1つ課題をクリア出来ているかをチェックする機能があるため、十分読み進める価値はあるだろう。
中堅クラスになればビジネスマンとしての基礎・基本が出来ていない事が原因で仕事が上手く進まなくなるようでは相手にされなくなってしまう。
そんな悲惨な結果にならないためにも、鉄は熱いうちに打てという諺もあるように早めに身につけるべきであるし、定期的にチェックをすることが大切である。

本書はぜひ参考書ではなく実践書として実際にやってみながら体で覚えていくのが最善である。
頭で分かっているのと実際に出来る事は違うし、本書の中でも「社会人はアウトプット」が目的であると述べているためだ。

「社会人として恥ずかしくない準備を整えたい」
「自分がやり残した事がないか確認をしたい」
「新人として先輩に認められるような自分でいたい」

そんな人にはぴったりの本だ。
基礎・基本をおさえておく事によって自分に自信を持つことができ、見えない心の支えになる事は間違いないない。 プロフェッショナルとして仕事をしていくのであれば、最も大切な基盤固めを初めの一年で済ませてしまうべきだ。

本書には全部で50項目のポイントが書かれているが、著者の言葉の中で最も大切な部分は3つだ。
1つ目は、頼まれたことは、必ずやりきること。2つ目は、50点で構わないから早く出すこと。3つ目はつまらない仕事はないということだ。

この3つを守るだけでも十分に仕事のやり方、取り組み方は変わるため最初のうちはむしろこの3つに絞って徹底的にやりきる事が大切だ。
徐々に出来る事の範囲を埋めていき、1年後にはキチンと体得出来ている状態を目指すべきである。

章の構成

  • はじめに 仕事において大切な3つの原則
  • 原則1 頼まれたことは、必ずやりきる
  • 原則2 50点で構わないから早く出せ
  • 原則3 つまらない仕事はない

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