読書コラムColumn
ビジネスにおける読書の一番の効用・メリットとは
ビジネスマンには読書がいい、というのはほぼ一般的な常識として浸透している。できるビジネスマンは100%多くの本を読んでいて、実際に年収と読書量は比例する、というデータも出ている。
読書の効用についての様々な記事も出ており、読書がビジネスであったり頭の良さ(定義は置いておく)にいい影響を与える、というのは私自身納得していることである。
読書の効用については様々言及されているが、今回は私の超個人な感覚として感じている読書の効用について伝えておきたい。
私自身、社会人になって4,5年でおそらく400冊程度の本を読んできた。その中で最も強く感じるビジネスにおいての読書の効用は「言語化能力の向上」である。
自分のふわふわと曖昧な状態で止まっている考えや思いを、言葉として置き換えることができる能力、ということである。
言語化能力の重要性
この「言葉にできる能力」というのはビジネスにおいて非常に役に立つ。
営業においても、商品の特徴・ベネフィットをいかにわかりやすく伝えられるか、というのは最終は言葉である。社内のマネジメントにおいても言葉の重要性は大きい。
また自分の仕事の内省においても言葉にできるかどうかというのは非常に重要である。思考というのは全て言葉に依存をするため、内省力というのも言葉の内容に依存する。内省力が上がれば一つの仕事を通してもそこから学べることは全く異なってくる。言語化できる能力が高ければ、物事を抽象化する能力も上がるため、他の事象に対しても応用を効かせやすい。そうなればやったことのない仕事であっても、応用を利かせることである程度なんとかすることができてしまう。仕事ができる人とできない人の違いはこの抽象化、ひいては言語化の能力に依存する部分は大きい。
抽象化能力の重要性
特に近年では、インターネットの発達により情報流通の速度・量が著しく上昇したため、一つのビジネスモデルが通用する期間は短くなった。ゆえに「やったことがない」仕事の量はこれからさらに増えていく。そのため「やったことがない」仕事で成果が出せる人間と出せない人間で、仕事人生の成否は大きく分かれてしまうようになっていく。だからこそ今はこの「抽象化できる能力」が非常に重要であり、そのための「言語化能力」が重要になっているのである。
こういった面での効用が私が思う読書の一番の効用であると思う。おそらく読書で得られる語彙や論理展開などが言語化能力の向上に寄与しているのではないかと思われる。
まとめ
もちろん読書には、こういったビジネスの効用以外にも、娯楽としての楽しみもあっていいと思うし、私もたまに文庫などを読んで空想の世界に浸る面白さも知っている。楽しみ方は人それぞれで、あくまで今回はビジネスとしての効用の中で私が個人的に一番強く感じた「言語化能力」というものについて紹介させていただいた。おそらく多くの本を読む方には、なんとなくでも共感いただける部分もあるのではないだろうか。ぜひ一度読書による言語化能力の向上という観点で読書を進められてはいかがだろうか。
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