読書コラムColumn

【読まなきゃ損!】読書をすることで得られる3つのメリット

Date2017-11-16

子どものころ、親や学校の先生に「本を読みなさい」といわれませんでしたか?私は、よく言われました。理由は色々ときかされましたが、子供のころは「漢字を覚える」、「国語が出来るようになる」、「想像力がつく」などという理由を説明される事が多かったように記憶しています。しかし、それは子供だからそう言われたのでしょう。本を読むことのいちばんの価値が、「漢字を覚えるため」や「国語力をあげるため」であるとは、とうてい思えません。

私は、本が大好きな子どもでした。大人になってからも、よく読んでいます。そして、読書の大好きな私が本を読み続けてきた理由は、「漢字を覚えるため」でも「想像力をつけるため」でもなかったように思います。子どものころは、純粋に楽しかったから読みました。そして大人になってからは、本を読む必要があるから読みつづけたのです。とくに、大人になってから読んだ本に関しては、もし読んでいなかったらと思うと、ぞっとするような本もたくさんあります。ところが、読書をしない人というのは、本当に本を読みませんよね。私は、読書をしない人というのは、人生で大変な損をしていると思っています。

読書のいちばんの価値は、人生が豊かになること

なぜ本を読むことが良いのでしょうか。大人になり、齢をとっていくごとに、その本当の価値がわかってきた気がします。「楽しいから」「暇つぶしになるから」というものも、読書の立派な価値のひとつです。
しかし、読書をする価値のうち、特に高いものは、そんなものではないでしょう。それは、大きく分けて3つあると思います。しかしその3つのすべてに共通している事を先に言うと、読書が人生を豊かにするから、という事に尽きるでしょう。

「人生が豊かになる」といわれても、抽象的すぎて分かりにくいかも知れませんね。簡単な例をあげて説明します。もしあなたが家というものを使わなかったら、どういう事が起きるでしょうか。夏はつねに直射日光に照らされ、冬は寒さに凍え、大事なものをしまっておく場所もなく、身は常に外敵にさらされる事になるでしょう。

しかし、家を使う事は義務でしょうか。いえ、使わなくてもいいのです。しかし、家を使わない人は、損をするでしょう。家を使えば、これらの困難をすべて回避することが出来るので、生活が豊かになることは確実です。
これと同じ事が、読書にも当てはまります。本を読むことも、義務ではありません。しかし、本を読まない人は、損をするでしょう。読書は、知識や経験といった情報の面から、人生を豊かにするのです。

【読書のメリットその1】いろいろな世界を簡単に体験できる

さて、読書の価値のうち、とくに高いと思われるものを、順番に3つ紹介してみたいと思います。ひとつ目は、「いろいろな世界を簡単に体験できる」という事です。

メルヴィルという作家が書いた「白鯨」という小説があります。この本の中では、19世紀末の捕鯨の様子が描かれています。描写の中には、当時の船員たちの生活や考え方なども伝わってきます。この本はとても有名な文学作品ですので、本屋か図書館にでも行けば、簡単に読むことが出来るでしょう。ところが、この体験をあなたが実際にしようと思ったら、どうでしょうか。捕鯨船の乗組員になる事自体、ほとんど不可能ではないでしょうか。まして19世紀末のアメリカに行く事など、さらに不可能です。

このようにして、読書ではいろいろな世界を簡単に体験することが出来ます。もし、世界が永遠に続き、同時にあなたの人生も永遠に続くのであれば、急いで簡単に体験する必要などないかも知れません。400年後に船員になってもいいのですから。しかし、色々な体験をするに、人生はあまりに短すぎます。読書は、いろいろな世界を簡単に体験できる貴重なツールです。

【読書のメリットその2】本は知識の結晶である

人間という動物のきわだった特徴のひとつは、発達した言葉を話す事です。人間はものを考えますが、この考える作業でおもに使われる道具が、言葉です。そして言葉の特徴のひとつは、人間同士で情報を交換することが出来る事です。

もし、現在の人間が使っているような言葉を人類が使っていなかったら、どのようになっていたでしょうか。知能や能力という点からいちばん近いのは、オランウータンの生活でしょう。私たちは、言葉を使って情報を交換して、ひとりの経験や知恵では1か2しか進めなかったところを、皆で情報を共有して、100も1000も進むことが出来るようになり、オランウータンよりも多くの利益をえたのです。そしてその有益な情報の伝達を大きく拡大したものがあります。それが本なのです。

物理を例に出してみます。ニュートンという天才的な科学者は、引力というものがあるのではないかという仮説を立て、それを法則化しました。しかし、彼のような天才的な科学者ですら、人生で進むことが出来たのはそこまでです。もし本がなかったら、次の時代の物理学者は、また引力に関する仮説を立てるところから始めなければならなかったでしょう。しかし、本があるから、次の時代の物理学者は、ニュートンの書いた1冊の本さえ読めば、いきなりその先から始めることが出来るのです。本は知識の結晶です。そして私たちは、人類が多くの時間を割いてようやく到達した知識を、本から容易に得ることが出来ます。

【読書のメリットその3】教科書になる

良い本が知識の結晶である以上、本は教科書になりうるのです。自分が学びたい事の教科書になるような本は、価値が高いと言えます。本を読まなければ、あなたは自分で経験や思索を積んで、正解を導かなければなりません。しかし読書をすれば、あなたは人類の中でも天才に属する人が一生かけてようやくたどり着いたような情報を、たった1冊の読書から得ることが出来る可能性すらあります。

もしあなたが、仕事で社外プレゼンテーションを任されたとします。もし本から学ばなかった場合、あなたはどうなるでしょうか。プレゼンテーションの構成を考えるために自分であれこれ悩んで時間を費やし、本番で何度も失敗し、ようやくあなたが一人前のプレゼンテーションを出来るようになった頃、あなたに「仕事が出来ない奴」という烙印が押されているかもしれません。しかし、数多くのプレゼンテーションを経験した人が記した本に先に触れていたら、どうでしょうか。あなたは最初のプレゼンを経験する前に、何百もの経験やノウハウを学ぶことが出来るのです。

まとめ

読書をしない事は、非常にもったいない事です。読書は人生を豊かにします。生きていて知りたい事があったら、自分で何とかするだけでなく、読書を検討することは、とても有効な手段でしょう。

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